【交換留学】アメリカでもイギリスでもなくデンマークを僕が留学先に選んだわけ

「留学をするなら,やっぱりアメリカ!!」筆者もその1人でした.しかし,ひょんなことから留学先がデンマークになり,私にとってとても忘れられない経験になりました.もし,「留学=英語圏」という考えをお持ちなら,すごく勿体無いです.留学先を決めかねている学生,北欧への留学に興味がある学生,是非見ていってください.

初めに

海外留学にいざ!!そう考えたなら,真っ先に思い浮かぶのは,アメリカ,イギリス,カナダ,オーストラリア,フィリピンだと思います.大学に入学したての私もその一人でした.しかし,学部4年になった私は,デンマークを留学先に選びました.家族や周囲の人からは,「なんでデンマーク?」,「デンマークってそもそもどこw」また,生命科学を学ぶ理系学生なので,多くの先生から「生命科学では有名ではないけど…」といった反応でした.そこで,私は声を大にして言いたい.デンマーク(北欧)も留学先として ”アリ” だということを.

デンマークに決めた経緯

私の専攻では,9単位以上を大学2年の後期に海外で履修することが卒業要件だったので,大学1年の頃から,周囲の学生が考えるように,アメリカを目指しており,フィラデルフィア州のローワン大学に行くつもりでした.その当時,アメリカで学費が日本の所属大学と相殺できる数少ない大学だったからという理由です.基本的に,英語圏は相殺になるところが少なく,選択肢は絞られていました.英語の点数やその他の提出書類も順調に進み,残りは,家とビザのみというかなりスムーズに準備ができていたと思います.しかし,大きな転機が訪れます.それは,コロナです.そこから2度の延期をしました.当時は,地理的にもニューヨークに近いことから感染者も下がらず,追い討ちをかけるように,トランプ大統領が厳しい措置をとっていたこともあり,アメリカに行くのを断念せざるを得ませんでした.

正直,留学自体を諦めようかと考えていましたが,奨学金受給先が待ってくれるという有難い提案をして頂き,一度白紙に戻し,ゼロから考えることにしました.学費を考慮して英語圏は困難であること,所属大学が工学系で,生命科学系の授業を履修できる協定校が少なかったことから,選択肢は多くはありませんでした.そこで,目に止まったのがデンマークです.その大学は,自分が選択した年に協定校になった大学で,全く情報は無かったものの,知らなかったからこその好奇心だけを頼りに選定したことを覚えています.しかし,北欧にしたのには理由がありました.留学する以前,大学やその他のプログラムで,デンマーク人以外の北欧の学生(ノルウェー人,スウェーデン人)と話をする機会がありました.その際,共通して,癖のない英語かつ彼らの話す英語力の高さに驚きました.また,そして何よりも,1度は北欧に住んでみたいという単純な理由でした.”デンマークなら理系で通用する英語を学べるかも!!”という一心で準備を進めていたと思います.

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志望先大学

デンマークと聞くと,”そもそも,地図のどこだっけ?”ってなる人も少なくないのでしょうか.デンマークは,ドイツに接する大陸側の領土と数々の島で構成されています.ちなみに,首都のコペンハーゲンは島で,空港から中心部のアクセスも良く,お隣のスウェーデンには数分で入国することができます.

そんな中でも私は,University of Southern Denmark; SDU(南デンマーク大学)に通いました.中部のフュン島にある第三の都市オーデンセという街にあります.第三の街と言っても,かなりコンパクトで中心から外れると,畑や牛,馬といったのどかな風景を見ることができます.

デンマークにはそもそも国立が8つしかなく,そのほとんどの大学が高レベルに位置しています.SDUでは,工学部や理学部,経済学部,社会学部,大学病院も持つ総合大学です.デンマークでは,環境に力を入れており,環境学や微生物学といった分野が強いそうです.そこで私は,分子生物学,統計学,化学工学といった科目を履修しました.そこで,国際色豊かな大学で,日本の教育システムや考え方が全く異なる環境下で揉まれる刺激的な毎日を送りました.

World University Rank 2022University City
=96University of CopenhagenCopenhagen
104Aarhus UniversityAarhus
=185Technical University of DenmarkLyngby
201–250Aalborg UniversityAalborg
201–250Copenhagen Business SchoolCopenhagen
251–300University of Southern DenmarkOdense
The University Rankings (2022) https://www.timeshighereducation.com/ をもとに作成

デンマーク人と英語

デンマークに入国すると,一番に思うことは ”みんな,でけぇ…” と ”白人しかいねぇ…” です.大学に行けば,数人のアジア人は見るものの,自分の履修していた全ての授業ではアジア人自分だけで,というか,その学期に理工系学部に留学していたアジア人はおそらく自分だけだど思いますw.なので,人生で初めて,自分がアジア人(他とは違う)であると認識しながら生活をしていました.この経験から,日本で働いたり,勉強している海外の方はきっと自分と真逆のことを経験しているのだと思うと,優しく接したいなといつも思ってしまいます.

そして,皆さんは白人=陽気というイメージが強いと思いますが,デンマーク人は日本人と似ていて,シャイな部分も持ち合わせています(日本人ほどでは無いですが).授業でも,あまりウェイウェイ絡まれるようなことはないです.その分,デンマーク人と友達になるのは少し難しいと感じた部分もありましたが,自分と仲良くなったデンマーク人は皆,とても親切で色々手助けして頂きました.また,街中でも,目を合わせたり,絡まれたりすることはあまりないですが,皆とても親切でとても安全な街でした.大学やレストランで席に荷物を置いても取られることも無かったですし,夜歩いていても身の危険を感じることはありませんでした.

もちろん,公用語はデンマーク語です.きっと多くの人は,”英語通じるの?”と思うはずです.結論から申しますと,自分は,留学中に英語の通じないデンマーク人に出会ったことはありません.寮の掃除のおばちゃん,シルバーカーを押すおばあちゃん,自転車屋のおじちゃんでさえ英語が通じます.大学の授業では,留学生自分一人のために,英語で授業をし,日本人一人のために,グループワークでは英語で行ってくれることも普通で,きっと学生も英語を使うことになんら障壁が無いようでした.デンマーク人の教授が説明してくれましたが,元々,イギリスの祖先であるゲルマン系の人々はドイツ北部やデンマークから渡った人々で,デンマーク語と英語は親戚のようなものから,デンマーク人が英語を話すのはそこまで難しいことでは無いとのことでした.

英語に揉まれるという環境としては,最高の環境ではないでしょうか.英語を学問として学ぶという環境としてはベストと言えるかは謎ですが,英語を使って何かを学ぶという面では,めちゃめちゃおすすめです.少しずつデンマークに対して興味湧いてきましたか?

社会福祉大国

きっと多くのの人が一度は聞いたことがある”ゆりかごから墓場まで”という言葉.デンマークは25%とという高い税率であることから,多くの社会福祉を国民は享受することができています.もちろん医療費や教育費はタダ.子育て世代や高齢者に対しての手厚い補償.何より驚いたのは,留学生である自分も医療費がタダでした.病院には幸いお世話にはなりませんでしたが,早い段階から数回受けたPCRは全て無料でした.そして,特に羨ましかったのは.学部生であっても毎月およそ10万円もの給付型奨学金がもらえること.友達が言っていたのは,社会福祉は国民も満足するほど整っていることから,政府の議題にもならないそうです.

自分は理系科目を学びに訪れましたが,文系の学生でも,公衆衛生や教育論といった社会環境を学びにデンマーク(北欧)を留学先に選ぶというのも,とても勉強になるのではないのでしょうか.授業で一緒になることはありませんでしたが,複数の日本の大学からの留学生は全員文系学生でした.きっと,あなたの日本での常識が通じない社会に触れ合えるはずです!!

日々の生活

きっと,皆さんが想像する北欧は,おしゃれな雑貨や建物ですか?そうなんです.色々おしゃれなんです.ヨーロッパ建築だけでなく,デンマークには数多くのおしゃれな家具や雑貨の店が立ち並び,歩いているだけで,ウキウキします.また,少し自転車を走らせると,山が無いデンマークは,広大な畑や牧草地が広がっています.そこには,馬,牛,羊などが放牧されており,動物が私は大好きなので,ずっと馬とたわむれていました.すると,ベルギーやドイツ人の友人から,彼らにとっては日常な風景らしく,いつも笑われていました.

デンマークは,ヨーロッパのほぼ中央に位置することからも,旅行するのにも便利な国です.電車で少し行けば,スウェーデンやドイツに行くことができ,安い値段で,ヨーロッパ各地に飛行機で飛ぶことができます.実際私も留学中に,ドイツ,オランダ,スウェーデン,ノルウェー,アイスランドに行きました.きっと,一括りにヨーロッパや北欧とすることができないほど,色々な文化があることを身をもって体感することができます.

最後に

長々と最後まで読んで頂きありがとうございます.いかがでしょうか,少しでも,英語圏以外の選択もあるということを理解していただけたら幸いです.まだまだ留学での生活を紹介できていない部分も多いのですが,少しづつ紹介できたらと思います.

文系や理系で国の選び方が変わってくるかもしれませんが,言語学として英語を学びに行くのでなければ,興味のある文化や行ってみたい場所で国を選ぶのも一つだと思います.多くの学生が自分の専攻や学びたい学問で,アメリカやイギリスを選ぶ学生も少なく無いと思います.しかし,日本で生まれ育ったなら,学問を学ぶ以前の問題だと思います(特に理系なら).ぶっちゃけ高度な学問知識をつけるなら,日本語でも十分できます.それなら,英語の運用能力やコミュ力を身に付ける方がよっぽど大事だと私は考えます.もし,本当に学問を英語を用いて学ぶとするなら,大学院等の分野の先頭を走るその国の研究室に入って,そこで,後から学べばいいと思います.そこにつなげるためにも,交換留学なら,その国の文化にどっぷり浸かることのできる行ってみたい国を訪れるのも良い選択だと私は思います.留学から日本に帰国する際,来てよかったと思える場所を今選ぶからこそ,何事にも変え難い最高の経験と感動を得られるのではないでしょうか.

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Gullfoss
理系大学院生です!! デンマークに交換留学をしました.多くの学生に,理系学生,留学などの情報を発信していきます.

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